ドMじゃないけど縛られるといい事もある 【選択することのメリットとデメリット】

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選択肢が多いことは必ずしも幸せと一致しない。

選択することでむしろストレスが増えることもある。縛られることでストレスが減少する。必ずしも 自由であることは幸せに直結しないという話。

2つの素敵な本に出会った。選択をすることの良さと悪さについて 。一つは「選択の科学」。全盲の心理学の教授アイエンガー氏の有名な本だ。もう一つは「しばられてみる生き方」。陸自のカウンセラーである下園壮太さんの著書である。 自由はあたかもすばらしいことで、常に追求すべきものだと思い込んでいる節がある。サラリーマンである自分も権力や抑圧、強制の中で働いている。一方、選択することで自分をコントロールできるので、どんどん選択しようと思うことも重要な面がある。

選択することのメリットとデメリットの両面の視点が学べるこの2冊は是非お勧めしたい。 「必ずしも自由であり、選択肢が多いことが良いことではない」と いう点を教えてくれた。以下に自由を臨む人、外的ストレスを抱えている方に以下の学んだ言葉を共有したい。

■ 自由が拡大しすぎるとストレスが増える

選択するということで消費するエネルギーは増加する。選択をす るということは「頭で毎回考える」という作業が発生する。脳のCPUには個体差はあるにせよ選択をするたびにエネルギーを消費してしまう。あまりに選択肢が多いとPCのファンが熱を冷ますために回り始めてしまうかのようにエネルギーが消費される。 感情の動きが常に発動する。結果として疲れてしまう。選択をする際には頭だけではなく「心にある感情も作動してしまう」。

論理的に頭で全てを解決することは非常に難しい。ゴルゴ13のデューク東郷、攻殻機動隊の草薙少佐のように判断ができる人はごく限られた 人に許された才能である。一般人である私は不安定な状態では常に 頭で考えると共に、一つ一つの思考に対して感情も発動している。 「論理的にはXXXだが、嫌だな」と感情が常にセットになっている。「それでも言い訳になるから感情を殺す」ということも実は感 情は殺せていない。ストレスは溜まり続けていると考える。

このように選択をするということは頭でも心でも常に我々にシミ ュレーションを強いることになる。軍隊においても戦場の兵士がそれぞれに判断をしていては統率された行動は取れないし、極力選択肢を減らすことで任務に集中することができる。多少窮屈な方がストレスが減ることがご紹介した2つの本では豊富な事例とともに紹 介されている。

身近な例で話すと新しい商品を買うときだ。家電、文具、家、様々な商品を選ぶ際に常に選択をしている自分がいることを考えて見る。スマホ一つ選ぶ際にいくつのメーカ ー、ラインアップから選択をしているのだろうか。大枠でいくつか の製品に絞った上で、細かいスペックを比較検討したり、ネットで情報収集したりする。そして「本当にこの製品が私にとって必要か」と頭で考える。人の意見もヒアリングして買うことの意義を論拠で強化する。
例えばiPhone5Sか5Cか、iphone6を待つのか、引き続きiphone4Sでいくのか、料金はどう変化するか、docomo、au、softbankどのキャリアにするのか、スペックはどうか、自分に必要かどうかなど実に多くのことを考えてわれわれの最も大切な脳というCPUやメモリを消費しているといえよう。
この他にも私ごとで申し訳ないが最近ベビー用品を買い揃えている行為も多くの選択を強いられる。実に多くのことを考えさせられることから多少食傷気味になる 。ベビーカーはどこのメーカーがいいのか、ApricaかCombiかその他か。抱っこひもはErgoがいいのか、縦抱きか横抱きか、乳幼児用か新生児用か兼用か。服は何を選ぶのか、すぐに必要なものは何か、あとで買うものはなにか。
以上のように実に多くの選択肢の中で我々は生活している。私は コミュニストではないし共産に系統しているわけではない。そして自由を統率する軍隊好きでも何でもないことはご承知いただきたい。自由経済の中では様々な製品が市場に投入される。競争を前提とした資本主義経済において当然のことだ。一方で消費者としての私 たちは様々な製品や宣伝広告を嫌というほど見させられている。たくさんの選択を強いられることで消費しているエネルギーが多いことを気づかされる。消費するお金については敏感だが、自分のエネルギーについてはあまり普段意識することはない。

■ 責任感はほどほどがちょうどいい

選択するということと密接なのは「責任感」である。選択をする 以上はその選択に対して責任が付きまとう。自由の選択するということは責任を持つということとセットである。「自分がした選択なのに責任は取らない」ということはありえないのだ。他責にしていては言い訳がましい人になってしまう。逆にすっぱり選択をする人 は気持ちがいい。長期的に付き合っていい、信じられると思えるひとはそういった人である。

ただし、責任感を持ちすぎるということは良くないと両著は訴える。責任感を持つということは結果に係わるすべてのことにエネルギーを使って考えるということでもある。ありとあらゆるシミュレーションをしてベストな選択肢を決断するというプロセスではストレスという観点から考えると非常にたくさんのエネルギーを使う。

ある意味「あきらめること」で不要なエネルギーを抑えるという効果があることを学んだ。あきらめるということはマイナスのイメージがある。敗北感は付きまとう。負けたと思う。あきらめた自分を攻める。しかしあきらめること、特に「自分の力が及ばないことに対してあきらめること」というのは精神衛生状は非常に重要なこと かもしれない。

私はどちらかというと完ぺき主義で心配性。心を病みやすい性格かもしれない。心配事を減らすためにたくさんのことを考える。人が思いもしないようなことを心配していることも多い。こういった人については「やるだけやってあとは仕方がない」とあきらめることは楽に生きるために必要なことかもれない。

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■ 選択することで環境をコントロールしている実感が沸く

選択することに対するデメリットばかり記載しているが、メリッ トも当然ある。たとえどんなに小さな選択をしようとも、自分自信が選択をしているという実感が沸くという点はメリットだ。そもそも環境はコントロールできないものであるが、それに対して小さな選択を重ねることで「少しでも自分で決めた」という気持ちが芽生える。これはとても良いことで自律した精神を培うためには不可欠な要素であると思う。
まわりにも「頼りない、流される人」というサラリーマンが多い。また自分の中にもそういった面が必ずあるパレートの法則に頼れば80%の人がそうかもしれない。自分で考えることよりも、言われたことを言われたとおりやるということは精神的にも非常に楽である。だから「あきらめる」ということで心理的なストレスを少なくしていく行為は自然なことだといえる。
しかし、選択をするというメリットについて考えて見ると、自律・自立した気持ちで仕事が出来ることはメリットである。選択をするということは、とても小さな決断でも良いのだ。「自分で決めたという実感」を持つことで自主性が生まれ、やる気が出てくる。何も仕事だけではなく、人生を豊かにするためには自分が選択するということが重要な要素である。自分の力が及ばない環境の変化にたいして、少しでも自分で決めたという気持ちが生まれるので自己実現の意識は高められる。

小さな選択というのは本当に小さなものでも頻繁に行うことで自 立心が芽生えることにつながる。例えば朝何を食べるか、何を買うか、何を食べるか、何を着るのか。なんてことは無い日常の生活でも自分が選択しているという意識を持てば小さな選択は非常に頻繁に積上げることができる。

■ メリットとデメリット。その狭間で生きる。

以上のように、「豊富な選択肢は必ずしも幸せとは直結しない」 ということ、そして「選択することで自分の人生をコントロールできる」という相反するメリットとデメリットの中で我々は生活している。ストレスという観点からは自由を手放しに喜べないこと、そして人生を豊かにするためには自分で選択をしていく必要がある ということ。この狭間で全ての人が生きている。

最後にアイエンガー氏の言葉を記載する。

「私たちは選択することで、選択自身が私たちを創造している」

ではまた次回。

<今回紹介した本>

選択の化学(文芸春秋)シーナ・アイエンガー著
しばられてみる生き方(講談社新書)下園壮太著

【シーナ・アイエンガー/Sheena Iyengar】
全盲の心理学教授。1969年生まれ。インド移民としてカナダとアメ リカで育ったシーク教徒(インドでよくみかけるターバンを巻いた人をイメージしても良いと思う)。「選択」が主な研究テーマ。スタンフォード大学で社会心理学の博士号を取得後、現在、ニューヨークのコロンビア大学ビジネススクール教授。

【下園壮太】
陸上自衛隊の心理カウンセラー。1959年鹿児島生まれ。陸上自衛隊初の「心理幹部」として数多くのカウンセリングを行っており、兵士のPTSDから現代人向けの心理学を教えている。現在は陸上自衛隊衛生学校にてメンタルヘルス、カウンセリングなどの教育にあたっている。

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